再挑戦のコンセプト設定
一昨日(2/2)金鈴が果てたのを最終確認したばかりだが、このままでは
終われない.敗因としては、外の寒さに当ててしまったのみならず、雨
や雪に晒していた事だろう.
金鈴をはじめとする玉型メセン類の根は、主根と、それをとりまくように
側根がひげ状に生えるという、植物としてはオーソドックスなもので、
蘭や、塊根植物のような貯蔵機能は見出せない.
その一方で、玉型メセン類の生息地は雨がほとんど降らない所だ.
細い根が乾燥下にあれば、程なく枯れてしまうはずだが、そんな根を、
葉に蓄えた水分でわざわざ養い続けるとは考えにくい.
では、根を降雨の度に出し直している?すると、乾いた季節は枯れた根
で体を固定することになるが、その状態では砂嵐等で簡単に地上部が
転がり出てしまうだろうし、降雨に遇ってから時根を出し直すようでは、
十分根を張る前にまた乾いてしまうだろう.
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(2018/02/18追記)
乾燥地に生きる多肉植物の中には、極端に水が得られないときは、根を
失っても地上部だけでやり過ごし、雨水に遇って根を迅速に伸ばす技を
持つ種がいるようだ、(例:ウチワサボテンの仲間、元記事はキーワード:
「CAMアイドリング」で出てくる.).
メセンの仲間にもそういう能力があるのかも.まあでも根を枯らさず
腐らせずキープできれば、それに越したことは無い.
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では、雨が滅多になくてどうやって細い根を維持している?
根を地下深くに巡らし、僅かな湿り気の下、水分を僅かずつながら常に
取り込んでいるものと予想した.
ならば、地上は乾き、地下は湿っている状況を再現すれば良いか?
これをコンセプトに、まずは沢山余っている空きペットボトルの
1本を加工することにした.
ペットボトル加工
![ペットボトルについた糊](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/suc_18.01.30-1-300x199.jpg)
加工の前に、悩みの種である糊を除去せねば…
![アルコール系ウエスでは効果なし](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/suc_18.01.30-2-300x199.jpg)
まず、アルコール系のウエスでゴシゴシ拭いてみたが、この糊は
ビクともしなかった.
![テープはがしを試す](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/suc_18.01.30-3-199x300.jpg)
頑固な糊はどうすれば…あ、テープ剥がしならどうか?
![テープ剥がし噴射](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/suc_18.01.30-4-300x199.jpg)
早速噴射し、2分位待つ.すると…
![糊、奇麗に除去](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/suc_18.01.30-5-300x199.jpg)
嘘のように糊が綺麗に取れた!これで加工がしやすくなる.
![穴あけけがき準備3](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/suc_18.02.03-2-150x150.jpg)
次に、ボトル側面に小さな穴を空ける準備.ボトル側面寸法を紙に写し
取り、穴あけ位置を書き込む.書き込んだらそこを丸くくりぬき、ボトル
に巻きつける.
![穴あけけがき準備4](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/suc_18.02.03-3-300x199.jpg)
サインペンでボトルに穴あけ位置をマーキング.
![側面に小さな穴を沢山空ける](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/suc_18.02.03-4-300x199.jpg)
径1.5mmのドリルで、マーク位置に穴を空ける.
![給水用の大穴を空ける](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/suc_18.02.03-5-300x199.jpg)
ボトル底の辺りに一か所、半田ごてで大きな穴を空ける.これは水を
取り込む為の穴だ.
![ボトル上部を取り除く](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/suc_18.02.03-6-300x199.jpg)
最後に、ボトル上部を取り除けば、玉型メセン用栽培試験ボトル
(1号「器」)の完成だ.
植付け準備
![用土をある程度入れる](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/arg_18.02.03-2-150x150.jpg)
ボトルの底に少量の石(転倒防止の為、軽石ではなくなるべく重い
石)を入れ、更にある程度の用土を入れる.用土の配合は、
赤玉6、桐生砂4、そして根腐れ防止の切り札である「ミリオン」を1
である.他、マグァンプを1g添加.
※「ミリオン」…要はゼオライトの粉末と、asahamaは認識している.
ねっこがすきなねこなかいがらむしは根にも猫にも非ず
![今回新たに購入した金鈴](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/arg_18.02.03-3.jpg)
これは、ひたちなかの専門店で首尾よく見つけた金鈴である.
わざと変なサブタイトルにしたが、ちょっと衝撃的だったもので...
![妙な白い粒](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/arg_18.02.03-4-300x199.jpg)
早速植え替えようと、根鉢を改めると...ん?白い粒が沢山
付いているぞ?植え込み材の一つか?いや、それにしては「妙な程」
形が整っている.
暫く凝視していたら...動いた!? 何かの虫のようだ.でも、
ウジの動きとは違う.こいつは一体何者だ?
![妙な虫](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/arg_18.02.03-5-150x150.jpg)
その一粒を取り出して詳しく見てみる.ゆっくり、直線的に動きだす.
![妙な虫拡大](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/arg_18.02.03-6-150x150.jpg)
もっと拡大してみる.触角らしきものと、すごく目に留まりにくいが
脚を動かしている様子も見える.
どうやらカイガラムシの類のよう.ネットで調べてみたら、どうやら
乾燥した土壌で根にとりつく「サボテンネコナカイガラムシ」のようだ.
通称「ネジラミ」.
![カイガラムシを徹底して排除](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/arg_18.02.03-7-150x150.jpg)
根には、この日作って使いかけの殺ダニ剤の他、昆虫であるなら洗剤
も有効だろうと、泡状の洗剤もかける(少なくとも、ゴキブリの息の根
は容易に止め得る).
![金鈴を植付る](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/arg_18.02.03-8.jpg)
用土には一応ダイアジノンも混ぜ、金鈴植え付け完了.今まで
見たことのない絵になった.
![水を底から与える](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/arg_18.02.03-9-300x199.jpg)
早速、水やりのテスト.うん、思惑通り水を吸い上げている.
側面の穴は通気と、土壌上部の乾きの促進を兼ねている.
雨対策の為、傘を作る
今の時期は室内管理なので、雨対策まだ不要だが、暖かくなり、外へ
出す際後れを取らぬよう、今のうちに考えておこう.
わざわざこの株の為だけに雨除けシートを張ったりするのは
気が引けるので...ペットボトルで傘を作ることにした.
![傘を試作](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/arg_18.02.04-1-199x300.jpg)
方法は、用土に支柱を立て、そこに2Lペットボトルの上部を載せる
というもの.
![風試験](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/arg_18.02.04-2-300x199.jpg)
形ができたら早速、簡単ながら試験.まずは風で煽られても平気か
試す.うん、うちわ程度なら問題ない.
![シャワーをかける](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/arg_18.02.04-3-199x300.jpg)
次、シャワーを思い切りかけてみる.果たして...
![ほぼ、水濡れなし!](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/arg_18.02.04-4-300x199.jpg)
確認すると、しぶきが球体にかかった程度で、ほぼ水を防いでいる
事を確認.これはいけるかも.
![キャップの種類変更](https://diary-hamaguri.com/wp-content/uploads/arg_18.02.04-5.jpg)
ペットボトルのキャップは、ドーム状であればなおよい.という事で、100均の
ペットボトル水差しを加工して被せる.
作業はこれにて完了.まずは春を無事に迎えられるか、かな.