2018/07/11~15 オナガミズアオ 孵化・標本完成

卵の調整~孵化

(7月11日)
オナガミズアオ卵分離
カゴに付いていた卵を、水で濡らしてもぎ取り、一粒ずつばらす.

オナガミズアオ卵の凹み
若干凹んで見えるけど仕様だよね…^^; 全部で22粒あった.

オナガミズアオ卵 冷蔵庫へ
蛹を冷蔵庫に入れて羽化を1週間程延期できたが、卵ではどうか?
という事で8粒を1週間冷蔵庫で冷やしてみる.

オナガミズアオ卵 常温組
残りは7粒ずつ常温で管理.時期を見て野外に移す事に.

(7月14日)
オナガミズアオ卵 枝着け
産卵から1週間経過し、あと1~2日程で孵化と見たので、常温組の1組を野外
へ.もう1組は採ってきた枝に固定して育成に充てる*.当初は冷蔵組を育成
するつもりであったが、冷蔵を経た卵が孵化するか、現時点では確証が持て
ないので、冷蔵組も時期を見て野外に放し、後で孵化したか様子を見に行く
事にした.
*(補足)鉢植えの葉はハダニに噛まれ状態が良くないので、最初から枝を
  採ってきて対応.奴ら、テデトールじゃ限界ね…^^;

尤も、春~初夏でなければ飼育個体を冷やして野外個体と羽化をシンクロ
させる必要は無いと思われるが…仮に卵でも有効であれば、今後の飼育で
羽化時期調整の手段が1つ増やせる事になる.それを確かめる数少ない
チャンスという事で、許せ!8つの卵達よ.

(7月15日)
オナガミズアオ孵化
枝着けした翌朝、孵化が始まった.5月育成組は孵化まで12日であった.
今回は10日で、その時に比べ2日早い.

オナガミズアオ1齢
すぐに落ち着く個体もいれば…

オナガミズアオ1齢 歩き回る
なかなか落ち着かない個体もいる.

オナガミズアオ1齢 食事
しかし、夕方には皆落ち着いたようである.翌朝には一回り大きく
なっている事であろう.この日は7粒中5粒孵化.少々気が早いかも
知れないが、所定の孵化数に達しているので、未孵化の卵2粒を着けた
この紐は野外に移し、様子を見る事にした.

オナガミズアオ卵 孵化(野外組)
こちらは、14日に野外に放していた組.こちらも孵化の形跡が(7粒
中4粒)…

オナガミズアオ1齢 野外組2018.07.15
1頭確認.

オオバヤシャブシ木立
オオバヤシャブシ木立.目立つ所に堂々と立つ姿は格好いいね.
(それ故切られたり折られたりしやすい…仕方ない^^;)

標本完成へ

オナガミズアオ 標本箱完成
2016年から作製に取り掛かっていたオナガミズアオの標本であるが、
難関であったガラス板の寸法調整が完了し、この程標本箱が完成
となった.
<過去の過程>
その1 その2 その3

オナガミズアオ 標本調整1(乾燥ケース開封)
ず~っと乾燥用の箱に入れられていたオナガミズアオ.箱をオープン.
無事!

オナガミズアオ 標本調整2(まち針外し)
慎重にまち針を外し…

オナガミズアオ 標本調整3(紙を外す)
翅を押さえていた紙を外す.

オナガミズアオ 標本調整4(虫ピン用コルクをセット)
虫ピンを刺すコルク板はもっと分厚い方が安心かな…という事で
コルク板を付け足す.

オナガミズアオ 標本調整5(防虫剤をセット)
防虫剤を固定.

オナガミズアオ 標本調整6(完成!)
遂に完成!

よく見る「翅を思いっきり広げたポーズ」ではなく「実際はこの程度まで
広げるであろうポーズ」にしてある.翅が重なる箇所があると、検証作業
には向かないであろうが、それは考慮していないので…