藪のサクラの幹にて


近所の山の藪に生えている山桜の幹に、手持ちのクスサン卵の大部分をでんぷん糊で固定した.孵化した幼虫が足をとられないよう糊の余分な箇所は砂・落ち葉のかけらでマスクした.手持ちの卵は5粒のみに.
頭の方から空気が侵入して、黒く見えていた翅がどんどん白っぽくなっていった.そして腹部も含め体全体が白っぽくなった.
例によってその瞬間は突然であった.殻の内側の成虫の腹部付け根付近がピクピク動いたかな?と思った直後蛹に割れ目が入った.それからはどんどん脱出→翅進展と続き、殻が割れてから翅伸ばし完了まで10分程度であった(飛べるには更に時間を要しそうだが).
故郷の赤羽緑地へ.手乗りには応じず、かといってふわふわ飛び立つでもなく地面に降り立った.その姿は落ち葉そのもの.初見ではまず見つからないであろう隠ぺいのデザインである.
カエデが真っ赤に染まり、足元には黄色の落ち葉の絨毯が(チドリノキかな).
自販機で見つけた3昆虫.クワコって紅葉の時期でも見れるのね.
紅葉と渓谷はとてもしっくり来る組み合わせだなと思う(ちょっぴり来るのが遅かったかな).
そのまま待っていると再び飛び立ち、産卵を再開した.
まだまだのんびりしたい所だが、早くなった斜陽に急かされる体で帰路に就いた.